桜と月と恋と。

今年ほど桜の開花状況に目を光らせ、あちこち歩き回ったことはなかったような気がする。桜の樹なんてあちこちに立っているし珍しいものじゃないだろう?どうして今日もまた、夜桜を観に足を伸ばしてしまうのだろう。


というわけで、今夜は三渓園に行ってきました。キレイでしたよ。琴の音も流れてましたが、もうずっと人多すぎ。風流も何もあったもんじゃない。ま、ある程度覚悟してましたが。
ライトアップ。 月の光の下で。 風に揺れる小さな花。



もしも昨年の今夜、雨が降ることなく、すきなひとと一緒に観に来れてたなら、交わした約束を果たせてたなら、今の2人はどうなっていたのだろう。そもそも、どうしてコレほどまで桜に取り憑かれてるんだろう。逢いたいのは桜の樹じゃなく、すきなひとなのに。


最初から不自然すぎる恋なのかもしれないと、桜の樹の下ぼんやり思う。続くわけがないと知っていながら、2人でいられる一瞬に恋焦がれ、相手や時間に翻弄されているだけなのかも、と。


桜は1年に1度、キレイに咲く一瞬がある、月は1ヶ月に1度、キレイに満ちる一瞬がある。じゃ、この恋は?桜のようにキレイに咲かせるためにはどんな養分を与えれば?月のようにキレイに満ちるためにはどうすれば?


そうして夜は更けていく。春といえども夜はまだ肌寒くて、ぬくもりが欲しくなる。すきなひとのぬくもりだけが。